▲優れた悪路走破性を備えたジムニー。レトロなルックスですが単なる懐古的なモデルとは一線を画します ▲優れた悪路走破性を備えたジムニー。レトロなルックスですが単なる懐古的なモデルとは一線を画します


2018年7月、ジムニーが20年振りのフルモデルチェンジにより4代目(JB64)となりました。原点回帰ともいわれるエッジを効かせたスクエアなボディデザインはとても個性的で、またたく間に人気モノに。いま新車をオーダーしても納車は1年近く先ともウワサされています。そこで、1年近く納車を待つ価値が、ジムニーのどこに宿っているのか、改めて探ってみましょう。
 

 

【概要】ラダーフレームとリジッド式サスペンションを踏襲

当たり前ですが、ジムニーは軽自動車です。エンジンの排気量やボディサイズなどは軽自動車の規格内ギリギリで作られています。

搭載されるエンジン(R04A型)は水冷4サイクル直列3気筒インタークーラーターボ。スペックは最高出力64ps、最大トルク96N・mとなっています。このエンジンはワゴンRやアルト、キャリイ、エブリイなどと同じですが、車重やオフロードを走ることを考慮して出力特性は独自に変更されています。

燃費はスズキの軽自動車として初めて国際基準のWLTCモードに対応し、5MTで16.2km/L、4ATで13.2km/Lとなっています。歴代のジムニーは造りが頑丈な分だけ車重が重く、他の軽自動車のような低燃費は期待できないでしょう。 ただし、燃費の測定方法が変わって実燃費との乖離が少なくなったので、購入後に「こんなものだったのか……」と落胆することは少なくなったはず。

▲スズキの軽自動車に共通で搭載されているR06Aエンジン ▲スズキの軽自動車に共通で搭載されているR06Aエンジン

一般的に、昨今のSUVは乗用車と同じように独立懸架式サスペンションを採用しながらも、電子デバイスを活用することで悪路での走破性が確保されています。一方で、ジムニーは骨格となるラダーフレームに加えて、左右の車輪を1本棒でつないだような3リンクリジッドアクスル式サスペンションを採用しています。この組み合わせによって、タイヤ&ホイールが足を動かすように伸び縮みするので悪路でも強いトラクションを確保してくれます。

技術としては旧世代の代物ですが、道なき道を走る本格的4WDとしては伝統的なものです。これは従来モデルから乗り替えたジムニーユーザーからも絶賛されています。
 

▲ジムニー伝統のラダーフレーム。Xメンバーと2本のクロスメンバーを追加したことで、ねじり剛性は従来よりも約1.5倍も向上しています ▲ジムニー伝統のラダーフレーム。Xメンバーと2本のクロスメンバーを追加したことで、ねじり剛性は従来よりも約1.5倍も向上しています
 

【グレード】3モデルをラインナップ

ジムニーのグレード構成は3つ。いずれもエンジン、ラダーフレーム、リジッドアクスル式サスペンションなど、基本的な走行性能に関する部分は同じです。新車の価格帯は消費税込みで145万8000~184万1400円(2019年6月12現在)。 価格の差は安全装備と内装の違いにあります。自分の使い方に適しているモデルを選ぶといいでしょう。

設定されている3つのグレードはベーシックモデルの「XG」、基本装備を充実させた「XL」、標識認識機能をはじめとする「スズキ セーフティサポート」を標準装備とした「XC」です。

歴代ジムニーで特徴的なのは、他車のユーザーとは比較にならないほどMTを選ぶ人が多いこと。近年の車の大半にはMTが設定されていませんが、4代目ジムニーではグレードを問わずに5MT車を選ぶ人が多いとの情報です。

4ATだと当然エンストの心配がなく運転も楽ちんです。ただ、オフロード走行を存分に楽しみたいのであれば、5MT車を選ぶのが賢明だと思います。
 

XC
最上位のグレードです。「LEDヘッドランプやヘッドランプウオッシャー、LEDターンシグナル付ドアミラー、本革巻きステアリングなどファッション性や機能性を高める装備を標準採用。「瞬間燃費」「平均燃費」「航続可能距離」など、マルチインフォメーションディスプレイに表示される項目も多彩です。また、アルミホイールを唯一3グレードの中で標準装備しているのもポイント。より高い安全性と快適性、リッチな気分を味わいたい人にオススメです。

さらに、キネティックイエローのボディカラーで、ルーフとボンネットをブラック仕上げにしている仕様はXCのみの設定。これは受注生産となっています。他のユーザーに差を付ける人には、この2トーンカラーはイチオシです。
 

▲受注生産のキネティックイエロー ブラックトップ2トーン。最上級グレードのXCのみに設定されています ▲受注生産のキネティックイエロー ブラックトップ2トーン。最上級グレードのXCのみに設定されています

XL
中間グレードです。ステアリングオーディオスイッチは付かず、ステアリングもウレタンスポークタイプ。インテリアパーツはメッキ仕上げが少ないですが、フルオートエアコンや運転席・助手席シートヒーターなどを標準装備 。また、従来型にはなかったキーレスプッシュスタートシステムも、このグレードから採用されています。

XCとの大きな違いは「スズキ セーフティサポート」がオプションとなっていること。ホイールはスチール製ですが、それ以外に見た目の質感にはほとんど差がありません。

XG
エントリーグレード。リアクオーターとバックドアのガラスがスモークではなく、エアコン調整機能やドアミラーの格納を手動式にするなど、装備は上位グレードに比べて簡素です。それでもESPやブレーキLSDトラクションコントロールなどの電子デバイスは、標準で搭載されているから基本的な走行性能は上級グレードと同じ。カスタマイズやチューニングを重視する人にはちょうど良いでしょう。

またリアシートもシングルフォールディング式ではなくて一体可倒式を採用。ヘッドレストも備わっていません。1人もしく2人乗り専用と割り切って乗る人、レジャーや仕事などで常に荷物を積む人向きのグレードです。
 

▲ベーシックグレードのXGの車内はリアシートなどが簡素化されています ▲ベーシックグレードのXGの車内はリアシートなどが簡素化されています
 

【内外装】直線や角を基調としてデザインが魅力

エクステリア
流線型のボディデザインが主流の現在にあって、角張ったボディはとても個性的です。女性からの評判も高く、爆発的な人気の要因といえるでしょう。また、車高が高くボディ面積も大きいので、軽自動車と思えない存在感があります。

ボディカラーはモノトーンが9色、2トーンが3色、ブラックトップ2トーン(XCのみ)が1色というラインナップ。イメージカラーは蛍光色をイメージさせるキネティックイエローで、ジャングルグリーンとシフォンアイボリーメタリック、ミディアムグレーも注目されています。これまでだと白と黒が一番人気だったのですが、他の色も人気なのが4代目ジムニーの面白いところです。

デザインと合わせて注目したいのが、悪路走破性を左右する「3アングル」です。前方の障害物を前輪が乗り越える角度「アプローチアングル」は41度。乗り越えた障害物がアンダーボディに接触せずに乗り越えられる角度「ランプブレークオーバーアングル」が28度。リアバンパーやマフラーなどが障害物に接触せずに越えられる角度「デパーチャアングル」が51度と、いずれも高い数値を確保しています。

205mmの最低地上高も特筆すべき点。大型の本格的四駆と比較しても遜色のない高さで、ジムニーの優れた悪路走破性を物語っています。

▲オフロード性能を左右する3アングルと最低地上高は優れた数値を誇ります ▲オフロード性能を左右する3アングルと最低地上高は優れた数値を誇ります

インテリア
ボディと同じく、インパネをはじめとするインテリア各部のデザインも直線と角が基調。本格的四駆ならではの無骨さを感じさせます。そのイメージからレイアウトも古風かと思いきや、パワーウインドウスイッチがセンタークラスターパネル下部に設置されていたり、ETC設置場所が設けられていたりと、現代的で使いやすくなっています。
 

▲直線を基調としたデザインのインパネからも四駆らしい無骨さが漂います ▲直線を基調としたデザインのインパネからも四駆らしい無骨さが漂います

ジムニーに初めてステアリングにチルト機能が採用されたのもニュースです。35mmの調整幅により、最適なドライビングポジションが得られます。乗用車では当たり前のシステムですが、ジムニーにおいては画期的といえるでしょう。

加えてトランスファー(副変速機)の切り替えも、3代目(JB23)のボタン式からレバー式に変更されました。3代目以前はずっとレバー式だったので、昔からのジムニー愛好家は懐かしさを覚えるかもしれません。古典的といえばそれまでですが、操作の確実性はレバー式の方が上というの事実。また、レバーによる操作自体に「四駆に乗る」特別さを見いだす人も少なくありません。
 

▲トランスファー(副変速機)の切り替えはレバーで操作可能 ▲トランスファー(副変速機)の切り替えはレバーで操作可能

シートは背もたれのサイド部分が盛り上がっていて、コーナリング時やオフロード走行時に身体が大きく揺さぶられるのを防ぎます。座り心地はなかなか良好。クッションはやや固めなので、ロングドライブ時の疲労を軽減してくれます。

室内高は1200mmで3代目よりも10mm減少しましたが、ヘッドクリアランス(頭と天井までの距離)は広がり、圧迫感はなくなりました。一方で室内幅は1300mmと3代目より80mm拡大。3代目ジムニーのオーナーならば誰もが乗り込んだ瞬間に「広くなった」と実感するはずです。

居住性は高まりましたが、収納スペースの数は残念ながら変わりませんでした。ドリンクホルダーの位置もセンターコンソール(サイドブレーキレバー後部)のまま。しかもやや奥まった位置なので、少し扱いにくいです。さらにリアシート用のドリンクホルダーは設けられていません。といはいってもこれらはカー用品などである程度、カバーできると思います。

グローブボックス上部に助手席乗降グリップが装備されたことも、注目すべきポイント。車高が高いので小柄な人だと乗降に苦労しますがグリップがあれば乗り降りしやすいですし、荒れたオフロードを走る際も助手席乗降グリップにつかまれば姿勢を安定できます。他の車はともかく、ジムニーにおいてはありがたい装備でしょう。

そして気になるラゲージスペースですが、荷室高は850mm、荷室幅は1300mmとなっています。荷室座面長は2名乗車時が980mm、4名乗車時が240mm。最大容量はラゲージボックスを装備するXCとXLが352Lで、XGが377Lとなかなか優秀です。積載性が優れている理由としては、ラゲージルームの形状がスクエアなこと、クォータートリムの張り出しが少ないこと、床面がフラットなことなどが挙げられます。
 

▲ラゲージルームは床面がフラットなので、積載性は良好。また開口部もスクエアで大きいから荷物が出し入れが簡単 ▲ラゲージルームは床面がフラットなので、積載性は良好。また開口部もスクエアで大きいから荷物が出し入れが簡単

XCとXLはリアシートが分割可倒なので、シートアレンジが多彩。フロントシートとラゲージスペースをフルフラットにすれば180cm近くの人が足を伸ばして寝られる点も見逃せません。近年、流行りの車中泊をする際も4代目ジムニーなら快適でしょう。
 

 

【スペック】室内の広さや最小回転半径などをチェック

型式 3BA-JB64W 最小回転半径 4.8m
駆動方式 4WD 全長×全幅×全高 3.4m×1.48m×1.73m
ドア数 3 ホイールベース 2.25m
ミッション 5MT 前トレッド/後トレッド 1.27m/1.28m
AI-SHIFT - 室内(全長×全幅×全高) 1.77m×1.3m×1.2m
4WS - 車両重量 1030kg
シート列数 2 最大積載量 -kg
乗車定員 4名 車両総重量 -kg
ミッション位置 フロア 最低地上高 0.21m
マニュアルモード -
標準色

ブルーイッシュブラックパール3、ジャングルグリーン、シルキーシルバーメタリック、スペリアホワイト

オプション色

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掲載コメント

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型式 3BA-JB64W
駆動方式 4WD
ドア数 3
ミッション 5MT
AI-SHIFT -
4WS -
標準色 ブルーイッシュブラックパール3、ジャングルグリーン、シルキーシルバーメタリック、スペリアホワイト
オプション色 -
シート列数 2
乗車定員 4名
ミッション
位置
フロア
マニュアル
モード
-
最小回転半径 4.8m
全長×全幅×
全高
3.4m×1.48m×1.73m
ホイール
ベース
2.25m
前トレッド/
後トレッド
1.27m/1.28m
室内(全長×全幅×全高) 1.77m×1.3m×1.2m
車両重量 1030kg
最大積載量 -kg
車両総重量 -kg
最低地上高 0.21m
掲載用コメント -

※2018年7月~生産中の660 XG 4WD

 

【メカニズム】最新技術で優れた安全性と悪路走破性を確保

ブレーキLSDトラクションコントロール
市販されているほぼすべての車には前後にデファレンシャルギア(以下デフ)が備わっています。コーナリングの際に発生する内輪と外輪の回転差を吸収する差動装置で、これによりスムーズに曲がれるのですが、欠点もあります。それは片方のタイヤが空転するとエンジンからの駆動力が空転している側に流れてしまうこと。

例えば、左後輪と右前輪が同時にぬかるみにはまって空転したら4WDでも前進が不可能。これを対角線スタックといい、脱出作業が必要となります。

その対策となるシステムがブレーキLSDトラクションコントロールです。これは、4WDのローレンジ時にのみ作動。センサーがタイヤの空転を関知するとエンジンからの駆動力は落とさず、空転した車輪側のみに自動でブレーキを利かせます。そうするとデフはタイヤがグリップしていると判断して、左前輪と右後輪に駆動力を分配。スタックを回避します。

ヒルディセントコントロール

急な坂を下るとアクセルを踏まなくても加速していきますが、これを防ぐのが「ヒルディセントコントロール」。トランスファーレバーが4Hまたは4Lの状態で、車速25km/h以下かつ勾配約7度以上の場合に作動。ブレーキを自動制御して車速を抑えます。
 

ヒルホールドコントロール
ヒルホールドコントロールは坂道発進時にブレーキペダルからアクセルペダルに足を踏み替える際、一時的にブレーキが作動(最大約2秒間)。車体の後退を防ぎ、スムーズな発進をサポートしてくれます。MT車を含め全車に標準装備されています。
 

ESP(車両走行安定補助システム)
カーブなどで横滑りを抑制する「スタビリティコントロール」と、発進・加速時に駆動輪の空転を抑える「トラクションコントロール」、急ブレーキ時にタイヤのロックを抑える「ABS」を総合的に制御するシステムです。様々なセンサーによって走りを監視し、必要に応じてエンジンとブレーキをコンピューターが制御してくれます。ちなみにESPはElectronic Stability Programの略です。
 

スズキ セーフティサポート
事故を未然に防ぐべくスズキが独自に開発した予防安全技術。「衝突被害軽減ブレーキ」と「車線逸脱警報機能」「標識認識機能」「ハイビームアシスト」「誤発進抑制機能」「ふらつき警報機能」「先行車発進お知らせ機能」が備わっています。最上級グレードのXCに標準装備されていて、XLとXGはオプション設定されています。
 

 

【走行性能】ボディの見切れの良さが安心感を高める

スクエアなボディの長所は、見切りの良さにあります。前後左右すべての車両感覚が把握しやすく、取り回しが楽ちん。さらに視点が高く、遠方の状況が把握できるのも大きな利点。狭い路地でも安心して走れ、安全性が高くなっています。

足回りも3代目から改善され、より快適に。採用するリジッド式サスペンションはひと世代以上前の構造ですが、技術の進化によってショックアブソーバーやコイルスプリングの性能は向上。ボディマウントのゴムも大型化され、サスペンションの働きを巧みにサポートしています。これらによって、古い構造を感じさせない乗り心地になりました。

とはいえ車高が高く、またサスペンションのストローク量が多い分、コーナリング時のロールはどうしても乗用車よりも大きくなります。しかし、不快を感じるほど大きな揺れではありません。乗用車からの乗り替えでは最初はとまどうかもしれませんが、これは慣れの問題でしょう。

▲優れたオフロード性能を発揮する3リンクリジッドアクスル式サスペンション ▲優れたオフロード性能を発揮する3リンクリジッドアクスル式サスペンション

回頭性能が高いのも特徴でしょう。エンジンがフロントタイヤ前端より後方に配置されているため、フロントミッドシップに近い構造でバランスが良いんです。コーナリングはスムーズで、走っていて楽しくなります。

また、吸音材や遮音材の適正配置によって静粛性が向上。走行時の風切り音やエンジンノイズ、マフラーの排気音は抑えられています。ただし、初めてパートタイム式4WDに乗る人は駆動系から発生するギア鳴りがやや気になるかもしれません。

欠点としては軽自動車としては重い重量、そして電子制御スロットルにより、出足がワンテンポずれて感じてしまうこと。しかし走り出してからの伸びは十分。4ATも従来には備わっていなかったロックアップ機構が採用され、リニアに加速します。

そして、本格的なオフロード走行ではまさに「水を得た魚」。楽しさ満点でしょう。気になるのはエンジンの後方配置により前輪のトラクションが弱く感じられること。大きな段差を乗り越える際などに前輪のトラクション不足を感じますが、ブレーキLSDトラクションコントロールが補ってくれる場面もあります。

オフロードを走るときは正確なライン取り、的確かつ迅速なステアリングとペダル操作が要求されます。そういった操作技術をドライバーが身につければつけるほど、ジムニーは高い走破性で応えてくれます。そういう意味で、乗れば乗るほど、もっと乗りたくなる車です。
 

▲オンロードも快適に走りますが、ジムニーの素晴らしさを堪能できるのは、やはりオフロードでしょう ▲オンロードも快適に走りますが、ジムニーの素晴らしさを堪能できるのは、やはりオフロードでしょう
 

【オプション】スズキ セーフティサポートは要チェック

スズキ セーフティサポート
オプションで最も注目したいのは当然、「スズキ セーフティサポート」。スズキの誇る先進安全装備が惜しげもなくパッケージングされています。最上級グレードのXCには標準装備されていますが、他のグレードでもオプションで付けておきたいところです。

なお、これを付けると、マルチインフォメーションディスプレイに表示される項目も平均車速と走行時間が追加されます。他にもオートライトシステム、ライト自動消灯システムという便利機能が加わります。安全性を最重視するのであれば絶対に外せないアイテムです。
 

リアゲートネット

荷室床面が開口部よりも高い位置にあるので、リアゲートを開けた際に荷物が落下する可能性があります。それを防ぐのがリアゲートネットです。走行時も荷物が暴れるのを防ぎます。
 

 

【口コミ】ユーザーの評価と、その理由を解説

良かった点

解説:下り坂では、思った以上にスピードが出るとブレーキをついつい踏んでしまいます。そうするとタイヤのグリップ力が失われ、車体が横を向こうとするため、最悪の場合は横転につながります。ヒルディセントコントロールはそれを防止して安全性を高めてくれます。そういった安全性があるからこそ「楽しい……」といったインプレッションにつながるのだと思います。

解説:ノーマルでも難所に「行けた」と喜べる走破性は、シャシーの良さと電子デバイスの搭載が生み出しています。サスペンションがしなやかに動いて路面にタイヤを上手に押し付けてくれるので、トラクションがかかりやすいのです。

また、ブレーキLSDトラクションコントロールなどが、一輪がぬかるみで滑ったりしても、接地しているタイヤにトルクが行くように制御。これらの合わせ技によって走破性の高さを実感されるのだと考えます。

気になった点

解説:LEDランプは発光させても高温にならないので雪が付着したら溶けません。また、ランプはフロントグリルよりも奥まった位置にあるので雪が溜まりやすいのも原因のひとつといえます。対策としては、ウオッシャー液の濃度調整があります。取扱説明書に「冬期に入る前の準備」としてウインドウオッシャー液の薄める割合が記載されています。寒冷地は原液1に水1。極寒冷地は原液のまま。これを守ることである程度改善されます。

収納が少ないので、これから色々工夫して乗って行きたいと思います。

引用元 :カーセンサー内『口コミ』  桜真実さん/埼玉県

解説:一般的な車にはないメカニズムの操作部分、例えば副変速器のトランスファーレバーなどがあるため、収納スペースなどユーティリティが限られるのは仕方ない一面もあります。しかしジムニーはアフターパーツも豊富なので、必要に応じて導入するのが解決策でしょう。

 

【中古車】新車価格とほとんど同じ

2018年7月に発売されてから約1年。まだまだ納車待ちの状態が続いています。そこまで待てないという方にとって、すぐに手に入る中古車は頼もしい存在といえるでしょう。

中古車そのものの数は限られていますが、4代目ジムニーの場合、登録済未使用車がちらほら見つかります。当然、新車並みのコンディションですが、車両本体価格は約160万~300万円。新車を購入した場合とほとんど変わらない、もしくはそれ以上の価格帯になっています。オプションパーツやアフターパーツを装着していていることを前提にしても、一部プレミアム化しているのが実情です。
 

text/グラブ
photo/スズキ

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